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📚 月次論文レビュー — 🔬 計算化学

対象期間: 2026-03-28 〜 2026-04-27(過去30日)このページ: 1〜10 件目各ボタンは独立したトグル(複数同時ON可)
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1. Identification of KKL-35 as a novel carnosine dipeptidase 2 (CNDP2) inhibitor by in silico screening▶ スライドあり
DOI: 10.1101/2025.09.27.674371 · 📅 2025年9月(bioRxiv プレプリント) · 計算化学
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カルノシンジペプチダーゼ2(CNDP2)は細胞内のシステイン–グリシン(Cys–Gly)を加水分解してシステインを供給し、グルタチオン(GSH)合成を維持する酵素である。各種がん(卵巣がん・結腸がん・肺がん等)でCNDP2が過剰発現し、酸化ストレス耐性や腫瘍細胞増殖を促進するため、創薬標的として注目されている。唯一の既知阻害剤bestatin(BES)は複数のペプチダーゼを標的とする選択性の低い化合物であり、薬物動態特性も最適でない。本研究はSminaバーチャルスクリーニング→MDシミュレーション→MM-PBSA自由エネルギー計算→ADMET評価というin silicoパイプラインを用いて、KKL-35を新規CNDP2結合分子として同定し、生化学アッセイで阻害活性を確認した。
📣 CNDP2阻害剤KKL-35をSminaスクリーニング+MD+MM-PBSAで同定。BESより低力価(IC50 ~100μM)だが薬物動態特性が優れたリード。がん代謝治療の足がかりに。bioRxiv 10.1101/2025.09.27.674371
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2. DynaRepo: the repository of macromolecular conformational dynamics▶ スライドあり
DOI: 10.1093/nar/gkaf1130 · 📅 2025年10月(Nucleic Acids Research、Database issue) · 計算化学
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DynaRepoは、タンパク質–タンパク質複合体・タンパク質–核酸複合体・単鎖タンパク質を対象とした分子動力学(MD)シミュレーションデータのオープンリポジトリである。フランスのInria/LORIAグループが構築し、欧州連合のMDDB(Molecular Dynamics DataBase)フェデレーションの最初のフランスノードとして位置付けられている。現在700以上のシステムについて計1,146 μsのMDデータを収録しており、RMSD・RMSF・PCA・水素結合・エネルギー・ポケット検出など11種以上の事前計算解析結果をインタラクティブな可視化とREST APIで公開する。その根本的な目的は、静的構造への依存から脱却し、dynamics-aware深層学習モデルの訓練基盤となる大規模動的データセットを研究コミュニティに提供することにある。
📣 DynaRepo: 700以上の高分子複合体MDデータ(計1,146 μs)をFAIR準拠で公開。RMSD/H-bond/ポケット解析済み。REST API対応。Dynamics-aware DLの訓練基盤に。https://dynarepo.inria.fr/
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3. BindFlow: a free, user-friendly pipeline for absolute binding free energy calculations using free energy perturbation or MM(PB/GB)SA▶ スライドあり
DOI: 10.1101/2025.09.25.678545 · 📅 2025年9月(bioRxiv preprint) · 計算化学
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BindFlow は、絶対結合自由エネルギー(ABFE)計算を完全自動化するオープンソース Python パイプラインである。GROMACS を MD エンジンとして採用し、二種類の ABFE 手法、すなわち(1)アルケミカル FEP(二重デカップリング + Boresch 拘束 + TI/MBAR)と(2)エンドポイント法 MM(PB/GB)SA を一つのフレームワークとして統合している。小分子力場は GAFF-2.11・OpenFF-2.0.0・Espaloma-0.3.1 を内部でサポートし、タンパク質力場は Amber99sb-ildn(デフォルト)または Amber14sb を採用する。タスクスケジューリングには Snakemake の DAG を利用し、デスクトップ PC から SLURM ベースの HPC まで透過的に対応する。
📣 GROMACS+Snakemake で ABFE を完全自動化するOSSパイプライン「BindFlow」。FEP と MM(PB/GB)SA を統合し139配位子で検証。MM-GBSA は FEP の1/180コストで良好なランキングを達成。#cheminformatics #F
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4. Trillion Ligands per Day: Performance-Portable Virtual Screening via Compound Database Optimization and Multi-Target Docking▶ スライドあり
DOI: 10.1145/3712285.3759833 · 📅 2025年11月(SC '25, St Louis, MO, USA) · 計算化学
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中国・山東大学/清華大学/北京生命科学研究所の共同チームが、UCSF DOCK 3ベースのSWDOCKを大幅に発展させたSWDOCKP2を神威OceanLight(約3,900万コア)上で実装し、1日当たり1.9兆リガンド-受容体ペア(8標的同時)のスクリーニングを達成した論文。高性能計算(HPC)分野のトップカンファレンスSC '25に掲載。前世代のSWDOCK比で10倍以上の高速化を実現した。医薬品の化学空間(理論上10⁶⁰化合物)を実用的に探索可能なレベルへの突破口を開くとともに、生成されるタンパク質-リガンド相互作用データセットがML訓練データとして活用できるとしている。
📣 神威OceanLight(3900万コア)でSBVSが1日1.9兆ペア(8標的同時)を達成。DB2コンフォメーション整列+Early Bump+SIMD三線形補間で従来比10倍超。ML学習用大規模PLIデータセット生成も提案。
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5. Integrated In Silico Pipeline for Validating AI-Generated Ligands: From Docking Consensus to Molecular Dynamics▶ スライドあり
DOI: 10.1007/978-3-032-08455-2_3 · 📅 2026年(IWBBIO 2025 proceedings, LNBI 16050) · 計算化学
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LSTM+強化学習(RL)で生成した新規リガンドを、コンセンサスドッキング→MDシミュレーションの多段階フィルタリングで系統的に検証するin silicoパイプラインを提案した論文。2つの薬理学的標的(アデノシンA2A受容体A2aRとユビキチン特異的プロテアーゼUSP7)を対象に、①6種のドッキングツールをクロスドッキングでベンチマーク、②上位ツールのExponential Consensus Ranking(ECR)でDL生成ライブラリをスクリーニング、③ 50 ns全原子MDで最終候補を検証する3段階ワークフローを実証した。
📣 AI生成リガンド検証の多段階パイプライン。6ドッキングツールベンチマーク→ECRコンセンサス→50 ns MDの3段階でA2aR/USP7のin silico leadを特定。AutoDock FRとVinaが最優秀。
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6. Protocol for an automated virtual screening pipeline including library generation and docking evaluation▶ スライドあり
DOI: 10.1016/j.xpro.2025.104161 · 📅 2025年12月 · 計算化学
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本論文はSTAR Protocols誌に掲載されたプロトコル論文で、AutoDock Vina(実際にはQuickVina 2を使用)を中核とした完全自動化・完全ローカル・無償の仮想スクリーニング(SBVS)パイプラインのセットアップ手順を詳述している。jamdock-suiteと呼ばれる5つのBashスクリプト群(jamlib, jamreceptor, jamqvina, jamresume, jamrank)が公開されており、化合物ライブラリ生成からドッキング結果のランキングまでを一貫して自動化する。Vinaの標準出力に加え、ポーズ収束性を定量化するSimScoreという独自指標を導入している。
📣 AutoDock Vina系の完全自動SBVS pipeline「jamdock-suite」公開。ライブラリ生成→受容体準備→ドッキング→ランキングまで無償ツールのみで完結。ポーズ収束指標SimScore導入。FDA薬3200化合物で4標的を検証。
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7. Navigating Structure-Based Drug Discovery with Emerging Innovations in Physics- and Knowledge-Based Approaches▶ スライドあり
DOI: 10.1038/s44386-025-00031-4 · 📅 2025年 · 計算化学
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SBDDの全体地図を描き直した包括的レビュー論文である。物理ベース手法(分子ドッキング・FEP・MM/PBSA・力場)と知識ベース手法(GNN・拡散モデル・アクティブラーニング・生成モデル)の両カテゴリーを4つの成功基準(Accuracy・Scalability・Synthesizability・Generalizability)で整理し、両者のハイブリッド統合への方向性を論じる。CACHE・D3R・CASFなど主要ベンチマークの結果を引きながら、ハイブリッドワークフローが一貫して最良の成果を出すことを示している。
📣 SBDDの物理/知識ベース手法を精度・速度・合成可能性・汎化性の4軸で整理したレビュー。CACHE/D3Rの結果からハイブリッドワークフローが最良と結論。V-SYNTHESは33%ヒット率。#創薬AI
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8. Sampling Challenges of MM/PBSA Binding Energy Calculations▶ スライドあり
DOI: 10.1021/acs.jpcb.5c04908 · 📅 2025年10月 · 計算化学
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MM/PBSA(Molecular Mechanics/Poisson-Boltzmann Surface Area)法による結合自由エネルギー計算において、「サンプリング充足性」が精度を左右する根本的な要件であることを、前例のない規模の長時間MDシミュレーション(総570μs)で実証した研究である。著者らはPLpro(SARS-CoV-2)、HIF-2α、TNKS2、c-Metの4タンパク質と計19のリガンドについて、それぞれ3本の独立した10μs MDシミュレーションを実施した。その結果、系によっては10μs以上のシミュレーションでも収束せず、逆に短時間シミュレーションが「擬似収束」を示して誤った安心感を与えることを初めて定量的に示した。
📣 MM/PBSA計算は10μsでも収束しない系がある。570μs大規模シミュレーションで「擬似収束」の危険性を実証。PCA+相互作用解析で収束困難の原因残基を自動同定する手法も提案。#ケムインフォ
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9. Evaluating Ligand Docking Methods for Drugging Protein–Protein Interfaces: Insights from AlphaFold2 and Molecular Dynamics Refinement▶ スライドあり
DOI: 10.1186/s13321-025-01067-4 · 📅 2025年(J. Cheminformatics 17:144) · 計算化学
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タンパク質-タンパク質相互作用(PPI)インターフェースを標的とした小分子ドッキングにおける AlphaFold2(AF2)モデルの有用性と、MD シミュレーションおよび AlphaFlow による構造アンサンブル精製の効果を系統的に評価したベンチマーク研究である。ChEMBL と 2P2Idb から 16 の PPI 系(MDM2/p53、KRAS/SOS1、BRD4/H4 等)と validated modulators を収集し、5 種の構造ソース(PDB、AF2nat、AF2full、MD-PDB、MD-AF、AlphaFlow)と 8 種のドッキングプロトコル(Glide、AutoDock Vina、Gnina、TankBind_local/blind、EquiBind、DiffDock…
📣 16 PPI系×8ドッキング×5構造ソースを系統評価。AF2モデルはPDB構造と同等性能。TankBind_local/GlideがPPI局所ドッキングで最良。MDアンサンブルは改善するが変動大。ドラッガビリティ別推薦表を提供。
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10. Computation of Protein-Ligand Binding Free Energies with a Quantum Mechanics-Based Mining Minima Algorithm▶ スライドあり
DOI: 10.1021/acs.jctc.4c01707 · 📅 2025年3月(Accepted: March 3, 2025) · 計算化学
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分子力場(MM)ベースの Mining Minima 法(MM-VM2)に量子力学(QM)ポストプロセスを統合した新手法 PLQM-VM2 を提案する論文である。MM-VM2 が生成したタンパク質・リガンド・複合体のコンフォーマーアンサンブルを、GAMESS を経由して DFTB3-D3(BJ)H/PCM レベルで QM 再評価し、QM 補正された配置積分・化学ポテンシャル・最終的に結合自由エネルギーを算出する。3 つの多様なタンパク質-リガンド系(HIV-1 プロテアーゼ/38 リガンド、c-Met/24 リガンド、TNKS2/27 リガンド)で検証した。
📣 MM-VM2コンフォーマーをDFTB3-D3/PCMでQM補正するPLQM-VM2を提案。HIV-1P/c-Met/TNKS2の3系でMM比較を大幅改善。カットアウト単点で30-45分・FMO幾何最適化が最高精度。マルチPTスクリーニング展望。
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