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📚 2026年5月 月次論文レビュー — 🔬 計算化学

対象期間: 2026-05-01 〜 2026-05-31 このページ: 71〜80 件目 各ボタンは独立したトグル(複数同時ON可)
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71. FuzzAletheia: Mapping dynamic interaction landscapes of intrinsically disordered protein-ligand complexes to accelerate ligand optimization▶ スライドあり
DOI: 10.1101/2025.11.26.690418 · 📅 2025-12 (bioRxiv preprint, posted 2025-12-01) · 計算化学
判断:
天然変性タンパク質(IDP)はヒトプロテオームの30%超を占め、生理条件で定まった立体構造を持たず、シグナル伝達や転写制御のハブとして機能する一方、その機能異常は重大疾患に直結する「最も狙いたい」創薬標的とされる。しかし IDP-リガンド複合体は「fuzziness」と呼ばれる、複数コンフォメーション間を絶えず遷移する動的結合を示すため、結合様式が一意に定まらず、構造ベースのリード最適化が成立しない。化学修飾が結合様式そのものを変えてしまうため SAR ベースの最適化も非効率になりがちで、ヒットtoリード最適化が IDP 創薬の決定的な障壁となっている。本論文は、IDP-リガンド複合体の MD トラジェクトリから動的な結合様式を「予兆的結合パターン(predominant binding…
📣 変性タンパク質-リガンドのMD軌道から動的結合パターンを点群+DBSCAN+スライディングウィンドウで抽出する解析法FuzzAletheia。修飾サイトをRMSFで定量選定し、p53TAD1で6誘導体合成・活性10倍。
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72. Generative Active Learning for Molecular Design with REINVENT: Balancing Binding Affinity and Synthetic Accessibility▶ スライドあり
DOI: 10.26434/chemrxiv.15002493 · 📅 2026-04 (ChemRxiv preprint, CC-BY 4.0) · 計算化学
判断:
本研究は AstraZeneca(Molecular AI)と University College London(Centre for Computational Science)の共同チームによるもので、生成 AI による分子設計に「合成可能性(synthesizability)」を物理ベースの結合親和性最適化と同時に組み込むための generative active learning(GAL)フレームワークを提案している。著者らは前報(Loeffler, Wan, Klähn, Bhati, Coveney, JCTC 2024, doi:10.1021/acs.jctc.
📣 REINVENT×ESMACS(アンサンブルMMPBSA)のGALに合成可能性スコアを多目的最適化として統合。TNKS2でM1/CAZPが高親和テールを保ちつつ合成容易・多様な化合物を生成。物理ベース生成創薬を実用に近づける。
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73. Generative artificial intelligence-enhanced virtual screening: A hybrid strategy for identifying novel ROCK2 inhibitors▶ スライドあり
DOI: 10.1016/j.cclet.2026.112860 · 📅 2026 (Journal Pre-proof), Chinese Chemical Letters · 計算化学
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本研究は、特発性肺線維症(IPF)の治療標的である Rho 関連プロテインキナーゼ 2(ROCK2)の新規阻害剤を効率的に発見するため、生成 AI による de novo 分子設計と古典的な docking ベース仮想スクリーニング(VS)を融合させた hybrid 戦略を提案している。IPF は診断後の生存期間中央値がわずか 3-5 年で、既存薬(pirfenidone, nintedanib)も線維化を停止・逆転できず副作用も大きい。ROCK2 は IPF 患者の肺組織で過剰発現し筋線維芽細胞活性化と線維化進展の中心を担うため有望な標的だが、多くの既知 ROCK 阻害剤は ROCK1/ROCK2 のアイソフォーム選択性が低く、…
📣 生成AI(AutoMolDesigner)で標的特化ライブラリを作り古典dockingで評価するhybrid戦略でROCK2阻害剤を探索。新規ヒットはIC50 0.12µM・33倍選択性でIPFマウスに有効、ヒット率を1%→5.9%へ向上。
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74. Structural Hotspot Conditioning for Diffusion-Based Molecular Design▶ スライドあり
DOI: 10.26434/chemrxiv.15002634 · 📅 2026-05 (ChemRxiv preprint, CC-BY 4.0) · 計算化学
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拡散ベースの生成モデルは構造ベース創薬(SBDD)の de novo 分子設計で強力だが、その性能はタンパク質–リガンド相互作用に関する事前知識を生成過程にどう取り込むかに決定的に依存する。多くの pocket-conditioned 生成モデルは、ポケットの幾何記述子や学習された潜在表現として相互作用情報を暗黙的に符号化するため、生成は主として「空間的相補性」に導かれ、水素結合や方向性のある極性接触といった重要な相互作用モチーフを安定に再現できないことが報告されてきた。本研究の Masone と Caparotta は、この暗黙的条件付けを補う形で「structural hotspot conditioning」を提案する。
📣 拡散分子生成MolSnapperにポケットのhotspotを参照原子として注入。ドッキング(DSAS)・ファーマコフォア(SPL)・H結合EGNN(HBSP)の3戦略で親和性/合成性/妥当性を調整。baseline超え。
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75. GRIPHIN: Grids of Pharmacophore Interaction Fields for Affinity Prediction▶ スライドあり
DOI: 10.26434/chemrxiv-2025-6vtks · 📅 2025 (ChemRxiv preprint, not yet peer-reviewed; Daniel Rose, Thomas Seidel, Thierry Langer, University of Vienna / Christian Doppler Laboratory for Molecular Informatics in the Biosciences) · 計算化学
判断:
本研究はタンパク質-リガンド結合親和性(pK)を予測する深層学習モデル GRIPHIN を提案している。中心的なアイデアは、結合ポケットを GRAIL(Grids of Pharmacophore Interaction Fields)という相互作用タイプ別のファーマコフォア相互作用フィールドのボクセル表現で記述し、それをリガンドのグラフ表現と組み合わせる hybrid なアーキテクチャにある。GRAIL は Schuetz らが 2018 年に提案した手法で、結合ポケットの各グリッド点について水素結合ドナー/アクセプタ・疎水性・芳香環といったファーマコフォア特徴の好ましさを距離・角度の幾何制約に基づきスコア化する。
📣 GRIPHIN:ポケットを解釈可能なGRAILファーマコフォアフィールド(3D-CNN)、リガンドをGNNで表すhybrid親和性予測。CASF-2016でPCC0.81と最先端同等、IGで相互作用ホットスポットを可視化。
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76. CReM-dock: de novo design of synthetically feasible structures guided by molecular docking▶ スライドあり
DOI: 10.1039/d6dd00131a · 📅 2026-04 / Digital Discovery, 2026, 5, 2271-2291 (Royal Society of Chemistry) · 計算化学
判断:
本研究は、de novo 分子設計における最大の実用的障壁である「生成構造の合成容易性の低さ」に正面から取り組んだ、完全オープンソースのパイプライン CReM-dock を提案している。中核となるのは、著者らが以前開発したフラグメントベース構造生成器 CReM である。CReM は、合成済み化合物において実際に観測される化学的コンテキスト(注目原子周辺を指定 radius で記述した部分構造環境)の中でのみ結合形成を許すという制約により、生成を合成容易な分子の方向へ間接的にバイアスする。CReM-dock はこの生成器を、同じく著者らが開発した自動ドッキングパイプライン EasyDock(AutoDock Vina、Smina、Gnina、…
📣 CReM-dock:フラグメント生成器CReM×ドッキングEasyDockを統合した完全OSSのde novo設計。化学コンテキスト制約で合成容易性を制御し、REINVENT/ChemTS超の新規性をABFEで裏付け。
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77. Solvent-Site Prediction for Fragment Docking and Its Implication on Fragment-Based Drug Discovery▶ スライドあり
DOI: 10.1021/acs.jcim.5c02352 · 📅 2025-11 (J. Chem. Inf. Model. 2025, 65, 12959-12977) · 計算化学
判断:
フラグメント創薬(FBDD)のバーチャルスクリーニングでは、低親和性で小さなフラグメントのポーズ予測とスコアリングが依然として大きな課題である。フラグメントは分子量が小さく相互作用が少ないため、エネルギー的に近接した複数の極小ポーズに収まりやすく、結晶構造の結合様式と異なる誤ったポーズを取りやすい。本研究は、ドッキングへの水分子(結晶水あるいは予測水)の取り込みがこの問題をどの程度改善するかを、Almena Rodriguez ら(ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ、Christian Kersten 研究室)が大規模かつ統計的に評価したものである。著者らは結晶水と 4 種の予測手法による水サイトを、4 種のドッキング設定と組み合わせ、再ドッキングと交差ドッキングの両方で系統的に比較した。
📣 フラグメントドッキングへの水取り込みを大規模評価。最良の水モデル×ツールは標的依存だが、複数溶媒モデルのpick-bestコンセンサスで再ドッキング90%超。成長(LinF)はテンプレ/ph4制約が有効。新ベンチFrag2Lead公開。
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78. DMol: A Highly Efficient and Chemical Motif-Preserving Molecule Generation Platform▶ スライドあり
DOI: arXiv:2504.06312 · 📅 2025-04 (NeurIPS 2025, 39th Conference on Neural Information Processing Systems) · 計算化学
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DMol(Diffusion Models for Molecular Motifs)は、小分子をグラフとして扱う de novo 分子生成のための離散グラフ拡散モデルである。グラフ拡散モデルは画像・テキストの拡散モデルと同様に、入力グラフへ段階的にノイズを注入する前方過程と、学習した denoising network でそれを逆転させる逆過程からなる。代表的手法 DiGress は離散状態空間でこれを実装し validity・novelty・uniqueness で良好な結果を出すが、各ステップで全ノード・全エッジを独立に摂動するため 500〜1000 ステップを要し学習・サンプリングが極めて遅く、…
📣 DMol(NeurIPS2025): 各ステップで決定論的個数のノード/エッジだけ摂動する離散グラフ拡散+motif圧縮で、拡散ステップを一桁以上削減しつつlikeness/QEDをDeFoG比+4%。motif保存に強い分子生成。
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79. Biomolecular Multiscale Simulation (BMS25) Dataset to Train Neural Network Potentials for QM/MM Settings with Electrostatic Embedding▶ スライドあり
DOI: 10.26434/chemrxiv-2025-xzp6k · 📅 2025 (ChemRxiv preprint, CC BY 4.0; ETH Zürich, Riniker group) · 計算化学
判断:
本研究は、生体分子の大規模マルチスケールシミュレーションに用いる神経網ポテンシャル(NNP)を学習するための新しい大規模参照データセット「BMS25」を構築・公開したものである。NNP は参照量子化学計算の精度を保ちながら桁違いに高速に原子スケールの系を扱える手法として近年急速に成熟しているが、その品質は学習データの量・多様性・理論レベルに大きく依存する。これまでの NNP 学習データは数十〜数百原子の小分子・近平衡構造に偏り、生体分子で本質的に重要な「溶媒和」の扱いがほとんど検討されてこなかった。著者らは、小分子だけで学習した NNP が溶媒分子同士の相互作用まで含めて凝縮相を正しく汎化できるという暗黙の前提に疑問を呈し、溶媒効果をモデルに内在化させる別のアプローチを提案する。
📣 ETHのRinikerらが溶媒和を陽に含むNNP学習用データ「BMS25」を公開。QM/MM電静埋め込みで溶質をQM・水を点電荷とし、力場ソフトニング高温MDで約150万配座をωB97M-D4で計算。NBO解析で密度漏洩なしを確認。
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80. DEL2PH4: Predictive 3D Pharmacophores from DNA-Encoded Library Screening Data▶ スライドあり
DOI: 10.1021/acsmedchemlett.6c00141 · 📅 2026年5月 · 計算化学
判断:
X-Chem 社(Feher、Swett、Walsh、Davis)と Chemical Computing Group(Williams)の共同チームが報告した DEL2PH4 は、DNA-encoded library (DEL) スクリーニングデータから 3 次元ファーマコフォアモデルを自動生成するための ligand-based 完全自動ワークフローである。DEL は数十億規模の化合物ライブラリを単一実験でスクリーニング可能にする創薬技術として既に標準的な手法となっているが、得られる SAR 情報の大部分は family 単位の 2D 解析や代表化合物の再合成・アッセイ確認に留まっており、enrichment データの空間的・構造的な情報が十分に活用されていないという問題があった。
📣 X-Chem / CCG の DEL2PH4。DEL screening の enrich 化合物と Thompson sampling 由来の負例を併用し、3D ファーマコフォアを family 単位で自動生成。MerTK で enrichment > 200、PDB 7OLS
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