A Scaffold-Hopping Strategy on a Series of Proteasome Inhibitors Which Led to a Preclinical Candidate for the Treatment of Visceral Leishmaniasis

ゴール: 既存リードのファーマコフォアを保持しつつ骨格を刷新し、PK プロファイル改善した内臓リーシュマニア症 (VL) 前臨床候補を取得
Authors: Thomas, Gilbert et al. (Dundee DDU x GSK Tres Cantos)
Venue: J. Med. Chem. 2021 (SI のみ参照)
DOI: 不明 (SI PDF)
Category: medicinal_chemistry

1背景と課題

内臓リーシュマニア症 (VL) は Leishmania donovani によるマクロファージ内寄生虫感染で、毎年数十万例が報告される熱帯途上国の重篤感染症。

2手法の概要

ファーマコフォアを保持したままコア環を入れ替えるスキャフォールドホッピングを、ドッキング+量子化学解析で合理化。

3本研究で示したこと

新規 イミダゾ[1,2-a]ピリミジン 骨格が β5 ポケットに適合し、PK プロファイル改善を達成した前臨床候補 化合物 4 を同定。

4主な結果

a / in vivo PK

化合物4 マウス血中濃度プロファイル

0 EC50 EC90 Cmax 0.5 2 4 6 8 時間 (h, p.o. 50 mg/kg 外挿) 血中濃度 EC90 閾値 >=EC90 を 6 h 維持
経口 10 mg/kg, IV 3 mg/kg 実測 → 50 mg/kg 外挿で ≥EC90 を 6 時間以上維持。BID 投与で治療カバレッジ実現可能と示唆。
b / FMO-PIEDA

残基別 相互作用エネルギー (kcal/mol)

ΔE (kcal/mol) +5 0 -5 -10 -15 -9.0 -7.1 -5.6 -3.2 -2.0 +1.2 Thr1 Met45 Ala20 Gly47 Lys33 Asp17 安定化 不安定化
MP2/6-31G* PIEDA 分解 (代表残基, β5 ポケット)。Thr1 触媒残基Met45 / Ala20 疎水接触が主要寄与で骨格刷新後も保存。
c / 化合物選抜ファネル

スキャフォールドホッピング選抜

~120 設計案 ~40 ドッキング上位 ~12 合成 + EC50 評価 化合物 4 (前臨床) 骨格列挙 Glide score FMO PIEDA PK / 安全性
設計 → ドッキング上位 → FMO で残基寄与確認 → 合成 + 細胞活性 → in vivo PK の段階的選抜で 化合物 4 へ収束。
d / 活性 + カバレッジ

細胞活性と血中カバレッジ

L. donovani axenic amastigote EC50 (細胞) 化合物 4 : ~0.3 μM (推定) 経口 PK 10 mg/kg p.o. → ≥EC90 維持時間 > 6 h 投与頻度 BID (1 日 2 回) で網羅可能
In vitro: amastigote EC50 サブµM レベル (SI 推定)。In vivo: マウス PK 外挿で BID 治療カバレッジ達成

5テイクホームメッセージ

骨格刷新
イミダゾ[1,2-a]ピリミジン採用で β5 結合を保持しつつ PK 改善 → 化合物 4 を前臨床候補化
FMO-PIEDA 主導設計
残基別エネルギー成分分解でドッキングスコアを超える合理的判断材料を提供
非標準ターゲットでも適用可
L. donovani β5 のような相同性モデル受容体でも本ワークフローは展開可能
計算化学加速の余地
FMO の高コストを ML 代理モデル (lib/docking, lib/molgen) で代替し残基寄与スコアラー化が次の一手

出典: Thomas, Gilbert et al., J. Med. Chem. 2021 (SI). 関連先行研究: Thomas et al., J. Med. Chem. 2019, 62, 1180 (GSK3186899 / DDD853651).