Phenotype-Guided In Silico Molecular Generation Using Large Language Models (GEMGen)
トランスクリプトーム状態から直接化合物を生成する LLM ベース表現型創薬フレームワーク
🎯 望ましい細胞状態を「上下制御遺伝子のテキストリスト」で与え、その表現型遷移を誘導する新規低分子を de novo 生成・スコアで優先順位付けする。
① 背景と課題

複雑疾患は単一標的でなく系全体の協調的な細胞状態変化から生じ、標的中心創薬では捉えにくい。表現型創薬(PDD)は有力だが疾患関連アッセイのコスト・スケーラビリティに制約される。

物理表現型スクリーニングは高コスト・低スループット、ヒット率はわずか 0.01-1%。
既存のトランスクリプトーム手法の多くは既存化合物の検索・ランク止まりで新規生成ができない。
数値発現プロファイルはプラットフォーム間のバッチ効果に弱く汎化しにくい。

→ 表現型を起点に新規分子を直接生成し、転移性のある in silico PDD を実現したい。

② 手法の概要: GEMGen
GEMGen: transcriptome -> molecule -> phenotype scoreup/downgene lists(top 50/40/30)NatureLM LLMgenerator(3 variants)1000 SMILESvalid + dedupmatch scorer0-1, >0.6ranked hits

NatureLM 基盤に 3 タスク(bioentity表現/化合物生成/化合物-表現型マッチング)を学習。表現型を up/down 遺伝子のランクテキストに抽象化し、LINCS L1000(~100万摂動・~3万分子)で訓練。TamGen で SMILES 拡張。

③ 本研究で示したこと
  • テキスト化した up/down 遺伝子リストから新規 SMILES を de novo 生成できる
  • アンサンブル(GEMGen-merge)で既知活性を 200 条件超で回収
  • bulk(L1000)学習で単一細胞(Tahoe-100M)へ転移可能
  • KEAP1 と線維化で新規ヒットを実験検証(湿式)
④ 主な結果 (a) 既知活性の回収条件数
100single model200GEMGen-merge回収条件数 (Tanimoto>0.6)
④ 主な結果 (b) 線維化ヒット率
1従来PDD(<=1%)10.5GEMGen 10.5%ヒット率 (%)
④ 主な結果 (c) flavokawain C 効力
6.3K5621.1HEK293Tflavokawain C EC50 (µM)
④ 主な結果 (d) KEAP1 候補絞り込み
KEAP1 候補絞り込みファネルKEAP1シグネチャ生成2010 化合物 (L1000外)CAS番号付き87 化合物score>0.6 + 入手性16 化合物検証新規NRF2活性化剤flavokawain C
⑤ テイクホームメッセージ
テキスト抽象化が鍵
数値発現でなく up/down ランクリストにすることでプラットフォーム間転移性が向上(Wasserstein分離が拡大)。
検索でなく生成
転写摂動上の forward 生成で訓練分布外の新規候補を提案(類似度0.2-0.8)。
生成-評価ループ
0-1 マッチスコアで再ランク、top-K で真ヒット濃縮。score>0.6 で選抜。
湿式で実証
新規 NRF2 活性化剤 flavokawain C 発見、線維化で 19 中 2 ヒット(10.5%)。
先行手法との比較
手法出力入力表現新規生成
CMap / DrugReflector既存化合物の検索・ランク数値発現なし
GexMolGen / Gex2SGen分子生成発現埋め込みあり(内挿寄り)
scGPT直接エンコード生成数値発現あり
GEMGen (本研究)生成+スコア再ランクテキスト化up/downリストあり(分布外)
本研究のインパクト
  • 物理 PDD の 0.01-1% に対し 10-1000 倍のヒット濃縮を in silico で達成
  • 標的非依存で機序的に関連する別骨格(nilotinib→imatinib/dasatinib)を発見
  • 分子生成 lib への表現型条件付き生成+スコア再ランクの導入指針を提供