内因性オピオイド endomorphin-2(Tyr-Pro-Phe-Phe-NH2)は µ-オピオイド受容体(MOR)に対し fentanyl 並みの高活性を示すが、酵素 DPP IV による急速な分解で作用が一過性に制限される。DPP IV は N 末端の Pro を切断し断片 Phe-Phe-NH2 を生じる。MOR シグナリングには Asp149³·³² の塩橋、Tyr328⁷·⁴³ / Trp320⁷·³⁴ の関与など重要残基が知られているが、内因性オピオイドの酵素分解がこれら安定化相互作用をどう改変するかは未解明だった。
→ morphine・fentanyl・endomorphin-2・Phe-Phe-NH2 の4リガンドを同一MDプロトコルで比較し、分解で消失する安定化接触を機構的に同定
Phe-Phe-NH2 は柔軟性が高く Vina がポーズ生成不可のため DiffDock(深層学習)を使用。残基は Ballesteros–Weinstein 番号で記述。
PC1+PC2 で 47.1% を説明。fentanyl は PC1上で Phe-Phe-NH2 と反対方向にクラスター化し、核接触の喪失を示す。
Asp149³·³² が大半で最大寄与残基。Phe-Phe-NH2 では Tyr150³·³³ と His299⁶·⁵² への寄与が完全に欠落。
Tanimotoクラスタリングのフレーム境界とISOKANN χ遷移の有無:
→ 安定3リガンドは Asp149³·³², Ile298⁶·⁵¹, Trp295⁶·⁴⁸, Tyr328⁷·⁴³ を共通維持。Phe-Phe-NH2 はこの結合モードを欠く。