Resolving Data Bias Improves Generalization in Binding Affinity Prediction
Graber, Stockinger, Meyer, Mishra*, Horn*, Buller* — Nature Machine Intelligence 2025 | DOI: 10.1038/s42256-025-01124-5
💥 SOTAの結合親和性予測スコアはデータリーク由来だった。CleanSplit+GEMSでリーク除去後も唯一性能を維持
① データリーク問題の全貌
CASF複合体の49%
が訓練PDBbindにリーク複合体を持つ — これは「試験問題が事前に流出」した状態
タンパク質情報を
完全除去
してもAutoDock Vina以上の性能が出る(リガンド記憶だけで機能)
最も類似する5訓練複合体のpK平均を返す
単純KNN検索
がR=0.716を達成 → 多くのDLモデルより高性能
→ 報告されたSOTAスコアの大部分は、真の汎化性ではなく「構造記憶」に起因する
CASF2016 Pearson R(記憶ベースライン)
0
0.5
1.0
0.604
Vina
0.716
KNN top5
0.816
蛋白除去DL
単純KNN(0.716)・蛋白情報除去DL(0.816)がVina(0.604)を凌駕
=リガンド記憶だけで高スコア化していた
② CleanSplitフィルタ(4層)
Layer 1: ΔpK > 1 → 除外しない(活性崖を保護)
↓
Layer 2: Tanimoto > 0.9 → 除外(リガンド記憶防止)
↓
Layer 3: TM score > 0.8 → 除外(タンパク質構造類似)
↓
Layer 4: Tanimoto+(1-pocket RMSD) > 0.8 → 除外
↓
除去率: 11.8%(4%リーク除去 + 7.8%冗長除去)
訓練データ除去内訳(合計11.8%除去)
保持 88.2%
0%
100%
リーク除去 4.0%(訓練-テスト間)
冗長除去 7.8%(訓練内重複)
保持データ 88.2%
CASF複合体の 49% が訓練データにリーク複合体を保有
リーク 49%
非リーク 51%
質を上げる代わりに11.8%のデータ量を犠牲にするトレードオフ
③ CleanSplit再訓練後の性能比較
モデル
元PDBbind R
CleanSplit R
変化
Pafnucy
0.906
0.746
▼ 大幅低下
GenScore
0.814
0.780
▼ 低下
GEMS(本研究)
competitive
0.803
✅ 維持・超越
KNN Search (top5)
0.716
0.653
▼ 低下(当然)
RMSE 1.308
GEMS on CleanSplit — CASF2016でSOTA達成
CleanSplit再訓練後 Pearson R(元PDBbind→CleanSplit)
0
0.5
1.0
Pafnucy
0.906
0.746
GenScore
0.814
0.780
GEMS★
0.803
KNN top5
0.716
0.653
薄色=元PDBbind / 濃色=CleanSplit。GEMSのみ維持・超越
④ GEMSアーキテクチャ
タンパク質-リガンド複合体を
疎インタラクショングラフ
としてモデル化。
入力特徴量
タンパク質: 言語モデル埋め込み(ESM-2相当)
リガンド: 原子特徴量 + 分子指紋
アーキテクチャ
複数段グラフ畳み込み → グローバルプーリング → 全結合層 → pK回帰
アブレーション
タンパク質ノード除去で性能大幅低下 → 真の相互作用学習を実証
OOD検証
Valsson et al.独立ベンチマークでも競争力を維持
GEMS パイプライン(複合体→pK回帰)
タンパク質
LM埋め込み
リガンド
原子特徴+指紋
疎インタラクション
グラフ
複数段
グラフ畳込
グローバルプーリング
→ 全結合層
pK 回帰
CleanSplit上のRMSE比較(低いほど良い)
GEMS★
1.308
GenScore
1.362
Pafnucy
1.484
⑤ パイプライン応用ポイント
UniDockRunner後段にGEMSリスコアリングを追加 — ドッキングスコアをpK予測で補正
生成モデル(DiffSBDD等)の大量出力に対するGEMSフィルタリング
FEP候補選定のプレフィルタとしてGEMSでコスト削減
社内評価にCleanSplitフィルタを導入して「過楽観ベンチマーク」を排除
公開実装あり: github.com/graber-lab/GEMS (CleanSplitデータセット・フィルタ含む)
⑥ lib/docking 実装提案
CleanSplitFilter
クラス実装(TM-align + Tanimoto + ポケットRMSD)
GEMSRescorer
クラス — torch_geometric + ESM-2埋め込みで pK 予測
訓練データリーク率・冗長クラスター数を自動モニタリングするQCレポート
実装優先度: HIGH
既存スコアリング評価の再検証が必要(リーク有無を確認)
GEMSは生成分子ライブラリのフィルタに即戦力