GLP-1R はクラス B GPCR の代表格で、2 型糖尿病・肥満治療の主要標的。Ago-PAM「compound 2」は単独で受容体を活性化しつつ、内因性ペプチド GLP-1 と非ペプチド低分子 LY3502970 の両者に対するアフィニティ・エフィカシーを増強する二重機能を示す稀有なリガンド。
クライオEM(PDB 7DUR/7DUQ/7E14)で複合体の静止画は得られているが、以下が未解明だった:
→ μs スケール MD・OPES 拡張サンプリング・動的ネットワーク解析を統合して、二重機能の動的機構を初めて定量化することを目的とする。
| 系 | PDB | 結合リガンド |
|---|---|---|
| ① compound 2 単独活性 | 7DUR | compound 2 |
| ② Compound 2 + ペプチド | 7DUQ | + GLP-1 (R36) |
| ③ Compound 2 + 低分子 | 7E14 | + LY3502970 |
| ④ 不活性アポ | 6LN2 | — |
Compound 2 結合系では活性側ベイスンへの集団偏りが顕著で、TM6 外向き変位・ECD 活性様配向・Gタンパク質界面の開放が安定維持された。
同一の compound 2 結合サイトから出発しても、相手アゴニストによって受容体内の動的相関ネットワークは異なる残基群を伝搬する。
5 μs MD で 4 つの活性コンフォメーション特徴がいずれも活性側に維持され、compound 2 単独でも活性化を引き起こす ago 機能を裏付けた。